マルドゥック・ヴェロシティ 1

待ちに待った『マルドゥック』シリーズの続編。
前作『マルドゥック・スクランブル』の過去に当たる内容で、ウフコックと、彼の最初のパートナーであるボイルド、さらにその仲間達のお話。軍の研究施設から独立し、その力を犯罪の証人を保護する組織で、己の有用性と存在の証を立てる...と言う展開です。
待っただけあって、期待を裏切らない出来で面白かったです。
登場人物達の背負った過去の重さから、全体的に暗い雰囲気が抜けませんが、その中で己の力を役立てられる事に喜ぶ面々の姿が楽しいけど、どこか切なさも感じてしまうのが良い感じ。
先の事を考えると、決して幸せな未来は待っていない。ボイルドとウフコックは別れる訳だし...。訳アリで改造を受け、並みの人間を凌駕する力を持つ事になりながらも、その力を発揮する場面に遭遇出来無かった面々。活躍の場を与えられて活き活きとし始め、順風満帆に見える展開ですがが、いつどのようにして違う方向へと進み始めるのか、とても気になります。
来週発売の2巻が楽しみ。