吉永さん家のガーゴイル 11

ガーゴイル』新刊。
喜一郎を始めとする、古科学の話は全く進展無し。病院を舞台に、病気で長期入院している双葉の同級生を、クリスマスにイベントをやって楽しませよう...と言うお話でした。
いやー面白かったです。クリスマスイベントを盛り上げるために、病院が依頼したのは、なんとゴールデンボーイズ。こいつらが出てきて、熱くならないはずが無い。他人の笑顔のために、人前では辛い姿を決して見せず、影で猛特訓する...こういう連中は大好き。特にボスのリーゼント...茶化した語り口調だけど、台詞1つ1つに重みがある。すげー格好良いよなー。
彼らに対抗して、同じくイベントを盛り上げる面々も熱い。和己の学校の演劇部や、病院の医師達によるパフォーマンス。ショウの出来栄えよりも、観客を楽しませようと言う意気込みが素晴らしいです。もう大満足。
話の発端である、病気の少年も良い感じ。どんなに楽しいショウを見ても、逆に孤独感が募ってしまうのは、何となく分かります。お祭りに参加したくても出来ない、一種の羨望のようなモノは、自分も時々感じるし。この辺は、読んでいて少し切なかったけど、ラストはキッチリと感動させてくれる、良い終わり方でした。
今回の話を通じて、また1つ成長したガーゴイル、自分の生きる目的を見つけたオシリス。皆それぞれ進歩していくのが素晴らしいです。次の巻にも期待。