戒書封殺記 その本、禁忌の扉に通ず

シリーズ新刊。不思議な力を持つ"戒書"を回収する異界図書館の司書である主人公が、戒書を回収して回るお話の第3巻です。
今回、戒書として出てくるのは、とある有名な作品。ただ回収して終わる訳ではなく、随分とシリアスな展開でした。敵役として登場するキャラ達が、一方的な悪役では無いのが良かったです。哀しい結末でしたが、その哀しさが話を盛り上げてくれて面白かった。
図書部副部長である睦美の健気さも、また一段と増したように思います。立場上、話の本筋には関わってこなさそうですが、彼女が出てくると何故か嬉しい。しかしお約束とは言え、主人公の鈍感さには呆れるよなぁ。報われない睦美が不憫だ...まぁ、それがまた面白いんですが。
また、多分ラスボスなキャラの正体が遂に明らかに。これで物語の準備は全部揃ったのかな? 伏線らしい伏線は、あんまり残っていないような気が。後はどう結末まで読ませてくれるのか、楽しみです。