ジャストボイルド・オ’クロック

うえお久光電撃文庫から久々の新刊。
人間が脳に珪素脳と呼ばれる部分を持ち、家電とリンクする事で共生生活を送る世界が舞台。共生する事で家電は意志を持って行動できると言う設定で、武器の家電と共生したヒーロー達が世界を守る中、元・ヒーローの主人公・ジュードが探偵として何でも屋を営むお話。
普通に面白かったです。連続殺人事件と関わる事になった、裏切り者の烙印を押されて追放された元・ヒーローが、探偵として「正義の味方」を貫きながら進むお話は割と熱い展開。
連続殺人事件の真相は、簡単に予想がつくんで意外性は無いんですが...終盤、ジュードが過去を吹っ切って戦いに望む所が個人的にツボ。燃える展開が素晴らしいです。
ただ、こんなに読み辛い文章書く人だっけ? なんて読みながら思いました。他のシリーズではそんな事感じたこと無いんですが...地の文がいつもと違う感じがしたのは自分だけでしょうか。また、設定も微妙に分からない部分があるし。家電がどうやって生まれてくるのか、この部分が良く分からず。最初に家電を用意して、その後共生すると言う流れっぽいけど...逆に、人間が生まれたら、同時に共生する家電も生まれると読めるような事も書いてあるし...どっちなんだろ。
ところでこの作品、シリーズ化するんだろうか。今の所は未定らしいのですが、ちょっと読んでみたい。まー『悪魔のミカタ』の続きの方が読みたいけど。