TOY JOY POP

浅井ラボの新刊。
大学7回生の演劇部脚本家に、演劇部OGの雑誌記者、貧乏女子大学生に、2人の女子高生。ファミレスに集っては下らない話で盛り上がる5人が、裏ではそれぞれ事情を抱えていて...と言うお話。
序盤は『され竜』のコメディ部分のような軽快な掛け合いで進むので、「暗くなくて良い感じだ」なんて思いながら読んでいたんですが...甘かった。甘かったよ!! 中盤辺りから「あれ?」と思い始めたら、そこから先はもう。後半に行くほど容赦無くねぇ。グロいよー。怖いよー。痛いよー。とりあえず、帯の売り文句は詐欺だと思います。
まぁ...とても面白かったんですけどね、それでも。こんなグロさや怖さや痛さもそれなりに楽しめるようになってきたのは、一種の慣れなんでしょうかね。
個人的に特に面白かったのは、関節ババァとの対決とフクさん。バトルは盛り上がるし、フクさんの言動とその本心は読んでいて熱い。ラスト、椎菜との掛け合いは見事でした。何より、何故か最後はハッピーエンドで終わっているのが凄い所。読後感も悪くないし。
これだけ痛々しい展開を繋げたのに、綺麗に終わっているのが不思議だ。