シフト 2

うえお久光の新刊。2巻が発売されてすげー嬉しかった。お気に入りのシリーズです。
寝ている間、夢の中でファンタジー世界へと"シフト"する少年少女たちの話。主人公である蜥蜴男のラケルと、人間の戦士であるセラを中心として進みますが、今回はシフトした世界ではなく、現実世界がメインです。
この巻は、ラケル決心を固めるための話だったように思います。ラスト、ラケルが心を決めるまでの過程と言い、最後のシーンと言い、凄く格好良いのだけど、その後の展開を考えると...切ない。魔王が姫を助ければ、世間は姫が囚われたと思い、解放せんと勇者達が殺到する。その時、ラケルは間違いなく討たれるだろうに...それでも止まらないんだろうなぁ。
かつて生きる事に疲れ、魔王になりきれずに逃げて仲間を失ったラケル、駆け出しだが勇者を目指す戦士、そして遥か彼方にそびえる塔の根元に繋がれ叫ぶ姫。役者は一通り揃った感じでしょうか。続きが非常に楽しみです。