ジューンブライド上等。

『上等。』シリーズ新刊は区切りの1冊。
タイトル通り、今回のテーマは「結婚」。政略結婚させられそうになるゆかりの婚約発表式に、鉄平が乗り込むお話です。
いやー熱い熱い。この作品らしい、素晴らしく熱い展開が最高。今回鉄平の巻き込まれた事件は過去の事件と少し趣が違い、本格的に危険なものだった事もあって、ひたすらに続きが気になる展開が続きます。あまりにも気になるんで、普段の倍ぐらいのスピードでページ捲ってました。その分、1行1行しっかりとは読めなかったけど、勢いに任せて一気に読んで正解でした。高いテンションを保ったまま、最後まで一気に読めたのがとっても気持ち良い。
鉄平の行動が熱いのはもちろんなんですが、それ以上に今回の主役はゆかりでしょう。地の底まで落ち込んだり、そこから這い上がって己の想いを貫き通したり。大活躍ですね。主人公だけじゃなく、ヒロインもまた熱い振る舞いをするからこそ、こんなにも盛り上がる作品になったんだろうなぁ。大満足。
ついでに、槍ヶ岳ってあんまり好きなキャラじゃなかったんですが...今回語られた、彼女の番組製作に向ける情熱と言うか信念、これがまた熱い。ちょっと好きになりました。最後は相変わらすだったけど。
と言う訳で、非常に楽しめた1冊でした。これにて一区切りとの事なので、暫くはこのシリーズともお別れのようです。その内続きが出る事を願いつつ、次回シリーズに大きく期待。