つばさ

麻生俊平の新刊。
学校で困っている人を助ける<つばさ>と言う集団に、とある事から主人公が参加すると言うストーリー。この巻では、主人公と同じクラスの留学生が不良集団に絡まれる原因を探るために、危険を察知する特殊能力を持つ以外はロクに取り柄の無い主人公が、各々それぞれの方面に秀でている女の子達と共に行動する事で話が進みます。
作品のノリは、同作者の『無理は承知で私立探偵』に近い。『私立探偵』が大っぴらに依頼を解決するのに対し、この『つばさ』は周囲に気付かれないように依頼をこなすと言った感じ。
麻生俊平の久しぶりの新刊と言う事で、結構期待していたのですが...なんとも微妙な感じが否めませんでした。一番の理由は、メインヒロインが主人公に惹かれる理由が全く分からないあたりでしょうか。余りにも唐突にツンデレ属性を発揮し始める展開に、ちょっと理解がついて行きませんでした。<つばさ>の存在の説明や、主人公がそれに参加する事を決める辺りの流れも、なんか唐突な感じがしたし、全体的に展開を急いでいるような気がします。
曖昧に感じた部分さえハッキリすれば、それなりに楽しめる内容だとは思うんですが...次の巻とかでこの辺りの事情が書かれたりするんですかね? 一応続きに期待。なにより、麻生俊平の書くラブコメを読んでみたいし。