カーリー

高殿円の新刊。
時代は第二次大戦少し前。イギリス領のインドが舞台。全寮制の学校へと放り込まれたヒロイン・シャーロットが、不思議な美しさを持つクラスメイトの少女・カーリーと出会う。余りにも前時代的な校風に戸惑い、親の階級に物言わせて威張り散らしている同級生と衝突したりする主人公だったが、どんどんカーリーと仲良くなっていって...。
こんな感じのお話。堅い校風の学校とその寮を舞台とした、帯曰く「ヴィクトリアン・ラブ・ストーリー」です。
しかしラブ・ストーリーと言う程、甘々な展開ではなく、どちらかと言えば友情が強く表に出ているお話のように感じました。けどシャーロットとカーリー、この2人の関係って、立つ側によって見方が変わりますね。シャーロットからすれば友情の延長で、カーリーからすれば恋愛になる気がします。まぁ、お互い大事に想いあっている事だけは確かですが...カーリーの正体を考える限り、幸せな恋愛にはなりそうに無い気がするのは自分だけでしょうか? もしくは大恋愛になるかの二者択一。シリーズとして続くようなので、どちらに転ぶのか結構楽しみ。
なんにせよ、カーリーがシャーロットに正体をばらしてからが本番な気がします。あとがきを読む限りでは、次の巻あたりかな?