円環少女 3

先月出た上巻の続き。仁の元を去ったメイゼルが、《神に近き者》グレンとの戦いに挑む話です。
上巻は、メイゼルの見所がそれほど無かったのですが、この下巻はその反動でしょうか。メイゼルの魅力が「これでもか」と言う程にアピールされて、仁が完全に攻め落とされました。なんつーか、作者のやりたいほーだい? 改めて、この作者は「本物」だなぁと、しみじみと実感した次第。まーかなり面白かったから別に良いのだけど、少しやり過ぎと言う気がしなくも無い...。
今回のメインだった《神に近き者》との対決は、上巻読んだ限りではどうやって勝つのか全く見当もつかなかったのですが、決着は割と普通。しかし、敵ながら最後まで己の信念を貫き通す生き様は凄かったです。また、話の本筋からは少し外れるけど、《鬼火》の格好良さも光ってました。敵味方関わらず、魅力的なキャラが豊富なのは素晴らしい事ですね。
しかし、文章の読みにくさは相変らず。読むだけで他の本の倍ぐらい時間がかかったし、ついでに言えばイマイチ理解が出来ていない部分もチラホラ。この辺はなんとかならないもんでしょうかね。
ところで、次の巻はメイゼルがメインなのか、きずながメインなのかどっちなんだろ。2人とも、それぞれ少しずつ伏線が張られてたので、どっち中心の話でもおかしくない気がします。とりあえず期待して待ち。