烙印よ、想いを蝕め。

シリーズ第3巻。魂の存在が証明され、究極の生体認証システムとして応用している世界を舞台にした物語の新刊です。
感情に乏しい主人公と、逆に感情豊かなヒロインの二人が、仲良く楽しげに過ごしていた日常から一転して凄惨な展開に。この落差が堪らなく面白い。続きがどうなるのか気になってしまい、一気に読み切ってしまいました。
魂の存在を示す『魂成学』を生んだ「名も無き七人」のうち、これまでの巻で3人は登場していたのですが、この巻でさらに3人登場。残るは『二代目』のみになりました。かつて『魂成学』で世界を変えた天才達が、10年近い時を経て、再び動き出すと言う展開も非常に好みです。欲を言えば、もう少し天才の天才たる部分を表に出して欲しい所ですが。
やっぱりキャラがキチンと立っている話は、読んでいて安心できますね。世界設定も面白いし、自分の中では続きが待ち遠しいシリーズの一つです。気になる所で終わっているので、早く続きが読みたい...。