盤上の四重奏

友桐夏の新刊。デビュー作『白い花の舞い散る時間』の過去が舞台のお話です。
しかし、前作の内容...と言うか、登場人物の名前をスッカリ忘れていた自分にとっては、どのキャラがどう繋がっているのか、ボンヤリとしか分からなかったという体たらく。なんか、楽しみの半分以上を棒に振った気分です。読み終わった後に、前作を引っ張り出してきてアレコレ確認したんだけど...やはり先に読み直してから取り掛かるべきだったか。
また、この人の作品にも大分慣れてきて、与えられる情報を鵜呑みにしないようにして読んでいたので、ラストの展開はそれ程意外に感じなかったのも良くなかったかと。素直に騙されながら読んだほうが、絶対面白いのになぁ。慣れるのも考え物ですね。
と言う訳で、あらかじめ『白い花の舞い散る時間』の内容を思い出してから手に取る事をオススメします。これ単体で読んでも、はっきり言って意味が分からない気がします。主人公が所属している組織が一体どんなものなのか、この辺の話が殆どすっ飛ばされてたし。読むならセットでどうぞ。