緋の剣は誰がために

買い忘れていた先月の新刊。『ヘッポコーズ』シリーズのGM秋田みやびの新シリーズです。
精霊使いの主人公が無敵の守護者たる姉に連れられて、初めて村の外へ。近隣の街に買出しに行く途中、一人の少女とその守り手に出会ったのだが、この二人組、実は訳アリで...。
こんな感じで始まるお話。グループSNE作のTCGと同じ背景世界で、<結晶珠>と呼ばれる死者の魂の結晶を巡って、話が進みます。
一筋縄では行かない、重めの話。『ヘッポコーズ』の小説でも、さらっと暗い感じの漂う話があった気がしますが、どうやらそういう話が好きなようで。
中盤に悲劇を描いて、終盤でその悲劇から立ち直る明るい展開を見せつつ、ラストでもう一回突き落とす。やたらと説明っぽい文章とか気になる部分はそれなりにあったとは言え、この展開の移り変わりはとても面白かったです。
と言う訳で、割と満足な1冊でした。良い所で終わっているので、続きにも期待です。