BLACK BLOOD BROTHERS 4

『BBB』シリーズ新刊。今回は過去編で、舞台は100年前のロンドン。海軍少尉だった望月次郎が、人間から吸血鬼になる過程を描いた話です。
読み始めた当初、外伝っぽい話をやるぐらいだったら本編を進めてくれ、なんて事を思っていたのですが、大間違いでした。すんげー面白かったです。
とにかく終盤が熱い熱い熱い熱い。吸血鬼の存在など全く知らなかった次郎が賢者・アリスに出会い、惹かれ、そして戦う。終盤の戦闘で、次郎が叫んだシーンにやられました。それまでに張られていた伏線が、一行で、見事なまでに収束するのがホント素晴らしい。このシーンのためだけに、1冊読んだと言っても過言ではないぐらい、格好良くて迫力がありました。最高。
他にも、吸血鬼の存在を世界に広めた某有名作品の作者が顔を出していたりと、小ネタも効いているし、次郎以外の登場人物も魅力的で良い感じです。次郎の祖父とか先輩とか。また、次郎も本編のジローとは微妙に性格が違うけど、それでも同じ存在だと感じられるように、キチンと書き分けられているのも凄いなぁと感心したり。
と言う訳で、非常に満足した1冊でした。やっぱり、あざの耕平は面白いわ。次の巻にも期待。