アガルタ・フィエスタ! 2

三田誠の新刊。このシリーズの新刊は11ヶ月振りらしいですが、自分は先月読んだばっかりなので久しぶりと言う気がしない。
古代王国・アガルタの秘宝を回収するべく人形にその魂を宿らせた女王・イセリアと、彼女と契約を交わし、秘宝集めに手を貸すことになった主人公のお話です。
今回の舞台は南米・メキシコ。南米マヤ文明の生き残りである、とある部族の巫女に襲われた主人公とイセリア。ひとまず難を逃れた後、詳しく事情を聞いてみると、彼女の部族に伝わる祭りに、イセリアを招くためにやってきたらしい。諸事情により我を忘れた、主人公の母親で凄腕のトレジャーハンター・雛乃の暴走によって、メキシコへと旅立つ一行だったが...。
こんな感じ。マヤ文明に大きく関与していた、ある秘宝とイセリアの過去を中心に話が進みます。
過去にどんな事をやっていたとしても、現在のイセリアを信じて味方する主人公の姿は結構熱く、終盤はそれなりに盛り上がるんですが...自分はイマイチ乗り切れませんでした。主人公の性格が掴み切れていないせいか、あんまり感情移入できなかったので、せっかくの熱いセリフにも心打たれず。もう少し主人公のキャラが立つと嬉しいんだけどなー。
また、ラブコメ的な展開も一通りあるものの...あんまり重点が置かれていない感じで、盛り上がりに欠ける印象は否めず。今回はイセリアの過去と、今後の展開に関わってきそうな伏線を張るのがメインのように感じたので、仕方ないと言えばそれまでですが...もう少し欲しかったかと。
だた、今回登場した巫女さんはそのままレギュラー化するみたいなので、次の巻からは主人公の周りが一層騒がしくなりそう。今後に期待しますかね。