パラケルススの娘 2

五代ゆうの新刊。『パラケルススの娘』第2巻。19世紀のイギリスを舞台に、"魔術師"クリスティーナの元へ修行に来た主人公・遼太郎が、魔術絡みの事件に巻き込まれるお話です。
今回は、主人公の義理の妹と婚約者が日本から押しかけてくる話。少し地味だった1巻に比べて、2巻は良い感じに盛り上がります。物語の核である魔術の話もしっかり押さえつつ、ラブコメ成分が大幅増。婚約者の美弥子がとても良いキャラです。愛情の裏返しで主人公にはキツく当たるんですが...その仮面が剥がれた後の展開がお見事。きちんとライバルも現れたので、ラブコメとしても、かなり期待できそうです。
また1巻では影の薄かった主人公ですが、新キャラ達のお陰で目立つようになったのも良い所。前巻よりも微妙に成長してしっかりとしてきたのが良く伝わってきます。やっぱり主人公に魅力が無いとね。次の巻も楽しみです。