ウィザーズ・ブレイン 5

ウィザーズ・ブレイン』シリーズ最新刊。なにやら物凄いらしいと言う話を見て、楽しみにしながら読了。個人的にはそこまで褒めちぎるほど凄いとは感じませんでしたが、かなり面白かったです。
1人を殺して99人を救うか、はたまた1人を救って99人を殺すか。この二つの主張が真っ向からぶつかったのが、このお話。どちらにも言い分があり、どちらも折れる訳には行かないため、戦いを避けて通る事が出来ない。終盤、お互い固い信念を持って戦うイルとサクラは、格好良くて熱かったです。自分は多分後者を選ぶ人間なので、序盤イルが押し気味で話を進めるのが少々気に食わなかったのですが、最後の戦いまで読めばそんなわだかまりも吹っ飛ぶってもんです。
また『情報制御理論』を駆使して巻き起こる、アクションはいつもより大幅増量で、かなり満足。魔法士じゃないけど、真昼も大活躍だったし、読み応えタップリで面白かったです。
これまで割と各巻バラバラに進んでいた話が、ようやく一つにまとまりそうですね。主要な登場人物が、一気に集まりそうな感じ。この世界の行末がどうなるのか、非常に楽しみです。イカした言葉で締められているあとがきが、期待を膨らませてくれますなぁ。