コッペとBB団 その1

吉永さん家のガーゴイル』シリーズの作者、田口仙年堂の新シリーズ。
悪の組織、ブラック・ブリッツ団、略してBB団。「デイストーン」と呼ばれる、不思議な力を持った物質を集めるために結成されたこの組織に、ある日、一人の少女が迷い込んだ。成り行き上、BB団の生活課が面倒を見ることになったのだが、この少女、実は...。
こんな感じ。悪の組織に現れた少女・コッペと、BB団の生活課の面々が不器用ながら交流していく事で話が進んでいきます。
すげー面白かった。生活課課長のQ三郎を始めとして、悪の組織と言いつつも、出てくるキャラはみんな良い人。突然現れた少女に戸惑いつつも、その"正体"を知って、普通の女の子として育てようとする展開が、とにかく素晴らしいです。特にQ三郎が良い。普段はぶっきらぼうな態度を取りつつも、根は優しい。コッペを助けようと一致団結するシーンでのQ三郎は、熱くてホント良かった。
また、悪の組織があれば、正義の味方もいる訳で。主役達が悪の組織側なので、このお話の中では、正義の味方は敵役となるわけですが...これが憎めない敵役でグッド。なんでお前らが戦ってるんだよと、思わず言いたくなってしまいました。敵味方、どこをとっても魅力的なキャラだらけ。いやー最高。
と言う訳で、大満足な1冊でした。『ガーゴイル』シリーズも面白いけど、このシリーズも負けないぐらい面白い。続きがとても楽しみです。