シリアスレイジ 2

第11回電撃小説大賞・選考委員奨励賞受賞作の第2巻。1巻が面白かったので、待ち望んでいた一冊です。
"TDH"と呼ばれる最悪のウィルスの蔓延により、自然環境が一変した近未来。「変異種採集者」を目指す主人公・守屋篤志は、害獣駆除のボランティアへと参加する。しかし、凶暴化した野生生物を駆除するために山へと入るこの危険なボランティアに、三ヶ月前の"事件"で知り合った学園のアイドル・神崎栞が同行すると言い出して...。
こんな話。面白かったです。個人的には1巻の方が盛り上がったような気もしますが、これはこれで。1巻では、普段は実力を隠している主人公が、直面した危機を乗り越えるために全力を尽くす話だった訳ですが...この2巻でも、生き延びるために必死に戦ってます。栞の天然っぷりも相変らずで良い感じでした。しかし読み手としては、既に主人公の力はネタバレしているので、その点については特に目新しい内容ではなかったのが少々残念。敵とのバトルも、もう一捻りぐらい欲しかった気がします。
前巻のラストで個人的に非常にツボだった、学園のアイドルと幼馴染と主人公の三角関係ですが、この巻でも健在。今回もラストにキッチリとあったのは嬉しかったです。しかし、今のままではどう足掻いても幼馴染に勝ち目が無さ過ぎる。なんせ出番が最初と最後の数ページにしか無いんだもんなー。あんまりアッサリと決着が着いても面白くないんで、もう少し出番を増やして欲しい所ですが...。
と言う訳で、普通に面白かった一冊でした。3巻は秋だそうで。楽しみに待ってます。