喚ばれて飛び出てみたけれど 1

今月デビューの新人さんの作品。
寿命と引替えに願いを叶える悪魔・ネピアは、ある日人間の魔術師に召喚される。久しぶりの仕事と張り切るものの、当の魔術師はロクに寿命が残っていない状態。魔界に帰ろうにも魔力が足らず、暫く人間界で魔力の元となる魂を集める事にしたネピアだが...。
こんな感じ。悪魔っ娘が魂欲しさに色々するお話です。
ギャグと言うほどハジけている訳でもなく、コメディと言うには淡々と進みすぎると言う、なんか妙なテンションを感じる作品でした。余りにも淡々と話が進むためか、最後まで読んだ時に「ここで終わり?」と思ってしまったほどです。文体は対象年齢が大分低めに設定されているような印象を受けたんですが、所々にある小ネタは、多分最近の子供には分からんのではないだろうか。このアンバランスな部分は狙ってやっているんですかね。
死んだ法王の魂を天使と悪魔で奪い合うんですが...時期的にそのネタはどうよ? と思ったり思わなかったり。もうちょっと発売が早かったら色々ヤバかったんじゃないだろうか。まぁ自分はキリスト教徒でも何でもないんで、別に気にしませんが...。
キャラは皆それなりに立っているんですが、その中でも気に入ったのはネピアの使い魔、猫のチャトラン。本編よりも、巻末の番外編の方が面白いと感じたのは気のせいでしょうか...。
と言う訳で、可も無く不可も無くと言った1冊でした。つまらなくはなかったので、次の巻も出たら買ってみる予定です。