サマー/タイム/トラベラー 1

新城カズマの新刊。
主人公の幼馴染が、ほんの僅かだけど時空を跳躍する事が出来るという事実が判明した夏。主人公とその仲間達の5人は、夏休みを利用して、その力の開発に乗り出した...。
こんな感じのお話です。この巻は伏線を張れるだけ張りましたといった内容。所々に、あんまり幸せな結末が待っていないような未来を語る部分がチラホラとあるんですが、その真相には一切触れていません。2巻を読まない事には、何とも言えない作品ですな。
タイムトラベルを扱った小説の名前がスゲー沢山出てくるんですが...読んだ事があるものが殆ど無く、微妙に話についていけないのが妙に寂しい。別にそれらの作品を知らなくても、問題無く読めるんですが...。作中で登場人物たちが、それぞれの持論を語り合って熱く盛り上がっているのに、それを傍から見ているだけなのは哀しいですな。もっと自分に知識があれば、彼らの話に参加できるのになぁと、ちょっと思いました。まぁ、ともすると知識をひけらかしているように感じてしまいそうな持論が沢山並んでいるのは、非常に新城カズマらしいかと。
と言う訳で、来月発売の2巻が待ち遠しいお話でした。連続刊行なのは嬉しいんですが...しかし、2巻で完結するんだろうか? タイトルに1巻とあるのが、微妙に不安です。上下巻とは書かれていないんだもんなー。完結までスムーズに出るなら、何巻構成でも別に構いませんが...。