ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・わん

ROOM NO.1301』の新刊は短編集。記憶喪失で"普通"の性格になってしまった綾の話、健一の姉・蛍子の話、刻也の彼女・鈴璃の話の3本立てです。
あとがきだけにしか出番のなかった鈴璃も、ようやく登場。これで主要キャラが全員出揃った感じでしょうか。しかし、前巻のように「くわーーー」となるような展開があんまりなかったのが少々残念な所です。だいぶ大人しい内容ですなぁ。
しかし、綾さんメインの話は結構良かったです。特に終わり方がグッド。夕飯を作りたいと言う綾と、その料理の内容、さらに綾の過去が合わさって、どことなく微妙に哀しいけど、良い話に感じられました。地味な内容だったけど、こういうのも良いですね。
また蛍子が本編で再登場しそうな伏線があったのに、ちょっとビックリ。本編からは完全にリタイアしたものだと思っていたのですが...この分だと、どうやらもう一波乱ありそうです。窪塚姉妹の話にもまだケリがついていないし、ドロドロした展開になるんだろうなー。楽しみ。