黄昏の刻 2 七色の刺客

『黄昏の刻』シリーズ第2巻。発売日に買いそびれていたのですが、ようやく読了。
舞台は"稀人"と呼ばれる超能力者が集う学園。今回は学園に潜むスパイが、主役の一人である古雅銀嶺の持つ強力な力を秘めた首飾りを奪って逃走する話。奪われた首飾りを取り返すため、主人公たちが奮戦します。
ヒロインの夕姫が良く分からんキャラなのは相変らず。ブラコンと言う位しか特徴が無いし、別段目立った動きをしているわけでもないし...もうちょっと活躍しても良いんじゃないかと。現状だと人質にとられる事でしか、話に絡んでこないもんなー。
そんな感じで、正直中盤ぐらいまで、それ程面白いと言う印象を受けなかったのですが...終盤で俄然、魅せてくれました。百地や九十九の心境の変化は読んでいてとにかく熱い。特に九十九が最高です。一度は嫉妬や怒りに身を任せてしまってプライドを失うものの、己を知ることで、失ったプライドを再び取り戻す決意を固めると言う展開は非常にツボでした。また、ラストで敵役のスパイが真相を話す所なんかも、その決意がありありと伝わってきて素晴らしかったです。
前作の『ハーモナイザー・エリオン』で感じた面白さが、このシリーズでも徐々に表に出てきた感じがします。続きにも期待。