パラケルススの娘 1

五代ゆうの本が出ていたので思わず買ってみました。この人の本を読むのは『はじまりの骨の物語』以来、すげー久しぶりな気がします。
舞台は19世紀のイギリス。祖母の知り合いの家を訪れるために日本からやってきた少年が主人公。長旅の末に到着した早々、荷物を置き引きされてしまう。奪われた荷物を追っていった先で出会ったのは、自称"魔術師"の男装の麗人で...。
こんな感じ。貴族階級の間で流行っているオカルトブームを背景に、主人公と一人の少女が出会う所から話が展開していきます。
それほど派手な盛り上がりは無かったけど、堅実な作りでそれなりに面白かった。一番良かったのは、お馬鹿な貴族の次男坊だと思っていたサブキャラが、終盤とても格好良くなってた所でしょうか。最後まで馬鹿っぷりを発揮しつづけるんだと思っていたら、予想外に良いキャラになったのがツボ。サブキャラたちに見所を奪われて、イマイチ主人公の影が薄い気がしますが...まだ1巻だし。彼の活躍は次巻以降に期待と言う事で。