竜乙女の変奏曲

棄てプリ』外伝、『サプリメント』シリーズの新刊。2巻が本編より過去の話で、3巻が本編終了後の後日談だったので、今回はどの時代の話になるかと思っていたのですが...超過去の話です。
まだ『棄てプリ』本編の舞台である封棄世界が出来る前、人類が未知の敵と戦っている頃のお話。決戦兵器として作られた竜機神が、敵のウィルスによって暴走した狂竜事件の後、大事な人を失い塞ぎこんでしまった竜機神・テレジアが、竜騎士と契約を結ぶまでの過程を書いた内容となってます。
とても面白かったです。竜機神と竜騎士の関係は、ファイブスター物語に例えれば、騎士が竜騎士、MHが竜機神で、ファティマが竜機神のAI。ファティマがお見合いして仕える騎士を選ぶ所までそのまんま。ファイブスター大好きな自分としては、この手の設定はかなりツボでした。少々似すぎてるだろうと、思わなくもなかったですが、面白ければ万事OK。気にしない。
作られた目的を果す事が誇りであり喜びであると言う、とあるアンドロイドの台詞、そしてテレジアとタクロウが仮契約を結ぶシーンでの台詞。この辺りがたまらなく好き。人と機械の付き合い方の理想を読んだ気分です。最高。
と言う訳で、かなり満足した一冊でした。『棄てプリ』も残すは一冊だそうで。最後はどんな話になるのか、楽しみです。