薔薇のマリア 1

友人より借り受けて読了。第七回角川学園小説大賞・特別賞を受賞した作家さんのデビュー作です。
異界生物を閉じ込めている地下空間の上に作られた街・エルデン。この街には、危険に満ち溢れた地下へ赴き、財宝を求める事で生計を立てている集団が幾つも存在している。主人公・マリアローズもその中の一人。ある日マリアローズ達は『劫火』と呼ばれる剣を求め、地下空間の最深層へ向かうが...。
こんな話。ダンジョンに潜って宝捜しをするパーティを書いた作品です。
長い間、最深層まで辿り着いたパーティは居ないと言う設定の割には、随分とアッサリ主人公たちのパーティが到達しているのが気になりました。それもこれも、パーティのリーダーと魔術士が強すぎるためですが...お陰で緊張感に欠けるんだよなぁ。クライマックスもイマイチ盛り上がらないし。
一番気になったのは、パーティで回復役をやっているキャラ。見た目ロリだけど実年齢は外見年齢の倍以上と言う設定自体は、まぁ許容範囲。しかし、「ひとつ」が「ひとちゅ」とか「必ず」が「必じゅ」となるような話し方に猛烈な違和感が。滑舌が良くないと言う設定のためですが...正直どうよ、これ。
と言う事で、少々微妙な感じの一冊でした。ただ、貸してくれた友人曰く、2巻にツボにはまる所があるらしいので続きにはちょっと期待。