ルカ - 楽園の囚われ人たち -

今月の新刊は新人さんから読んでいく方向で。最初は、第11回電撃小説大賞・大賞受賞作です。
戦争で人類が死に絶えてしまった地球。完全に人類は滅亡したかに思えたが、とある地下避難所で、世界でたった一人生き残った少女がいた。戦争時、赤ん坊だった少女を育てたのは、5人の幽霊と一匹の犬。真実を知らないまま育った少女・まゆだったが、ある日その生活に変化が...。
こんな感じ。ただ一人生き残った少女と、彼女の家族である5人の幽霊、そして地下避難所を維持しているAIのお話です。
決して詰まらなくは無かったんですが...自分には少し合わなかったです。もうちょっと盛り上がりが欲しかったかなぁと。起伏が無いわけではないけど、例えばまゆが真相を知ったシーンとか、もう少し盛り上げて欲しかった。ラストも、読んでて「これで終わり?」と思ってしまったし。また、登場人物たちが何処からどうやって舞台となる施設へと集まったのか謎のままだったのも...。作者の書きたい事に対して、舞台の整え方が少々強引と言うか何と言うか。書きたい事からすればどうでも良い部分なんでしょうが...個人的にはもうちょっと説明が欲しかったです。
まぁ大賞を取るだけあって下手じゃないんで、次回作に期待と言う事で。