レディ・ガンナーと二人の皇子 中

10ヶ月振りの『レディ・ガンナー』シリーズの新刊。...下巻だったはずなのが、何故か中巻になってます。
外交官である父に連れられ、隣国を訪れているキャサリン。前巻で命を助けた少年が、実はこの国の皇太子候補だと言う縁から、王家の後継ぎ選びのゴタゴタへ巻き込まれていき...。
こんな感じでしょうか。続き物の中巻と言う事で、ネタバレ無しに書くのはちょっと難しい。
相変らず主人公のキャサリンが素晴らしい。外交官の娘で、礼儀正しく曲がった事が大嫌い。オマケに銃の名手ときたら、随分と固い印象を受けそうですが、全然そんな事は無く。持ち前の好奇心の強さで厄介事に首を突っ込み、溢れる正義感で解決しようと努力する姿は、読んでいてとても気持ち良い。さらには年相応の無邪気さも時折顔を覗かせると言う完璧っぷり。ホント良いキャラ、良いシリーズです。
内容的には隣国を訪れているキャサリンが、その国の皇太子選びのゴタゴタに巻き込まれると言う話なのですが...出てくる名前が覚えきれない。王家の後継者選びが中心なので、出てくる人達の名前や人間関係が割と複雑。一応巻頭に王家の家系図があるので、それを見ながら読めば何とかなりますが...それでもなぁ。後継者選びの影では当然の如く色々な企みもあるわけで、覚えきれない人間関係と合わさって、全部理解しようと思うと結構大変。ただ、ゴタゴタしてて見通しは悪いけど、話の核となる部分の人間関係なら読んでいて充分把握できるので、あんまり複雑さと言う点は気にならなかったり。
この巻もキャサリン中心で話が進んで、またもやダムー達の出番は少しだけ。彼らが活躍するのは次の巻までお預けのようです。次は来年の春とあとがきに書いてありましたが...また一年待てと言うのか!!