君の居た昨日、僕の見る明日 2

榊一郎の新刊は『キミボク』。現実世界から隔離された学校の中に迷い込んだ主人公と、そこで暮らしている少女たちのお話の2巻。今回は新たに、人間になりたいと思うアンドロイド少女が学校へとやって来る所から話が始まります。
榊一郎と言う事で、内容は非常に安定しているんですが...少々物足りなかったかなぁと。ヒロインは新キャラのアンドロイドなんですが、ちょっとキャラが弱いような。活躍するシーンもちゃんとあるんですが、基本的に無感情なのがどうにも。まぁ今後もう少し話が進めば、芽生え始めた感情に戸惑いを覚えるようなシーンも増えて良い感じになると思いますが...。
さらに、あとがきで作者本人も書いていますが、狐娘が完全に見せ場を奪っている感じ。狐娘の話は結構気に入ったので、これはこれで良かったのですが...そのためにアンドロイド少女の見せ場が減ってしまって、どっちつかずになっているのが残念です。もう少しアンドロイド少女に見せ場があるとより楽しめた気がします。
さて、次は連載版だそうで。どんな新キャラが出てくるんですかね。