結界師のフーガ 3

前巻から少し間が開きましたが、『結界師のフーガ』3巻です。
逃がし屋・絵馬が今回逃がすのは、人間と恋に落ちた狐。恋人との間に子供も生まれたが、由緒ある一族に生まれたその狐は、人間との恋を許されず狐の里に囚われてしまう。恋人の男が絵馬に助けを求めてきて...。
こんな感じ。引き裂かれそうになっている家族を守るためと言う、とてもストレートな作りですが、そこに絵馬とか倫太郎の過去が絡んでくる形で話が進みます。3巻まで読んできましたが、今回が一番面白かったです。序盤から中盤はこれまでと大差なく、かなり微妙だなぁと思っていたりもしたのですが...ラスト付近は結構好みの展開でした。ベタな展開だけど、好きなんだよなー。
しかし...絵馬が隻腕の理由や、倫太郎と絵馬の出会いの話など、結構な勢いで伏線を使ってしまっているのが少し不安です。これらの伏線を回収したからこそ、そこそこ面白かったんだと思うわけで。少しは切り札として残しておかないと、今後が...。後残っているものといえば、絵馬自身の過去ぐらいしかなさそうだし。余計なお世話ですがね。