ROOM NO.1301 #3

今月買った唯一の富士見ミステリー新刊。
夏休み編? と言う事で、彼女と海へ行く話とその他諸々。今回は誰がヒロインと言う事も無く(あえて言えば千夜子)、みんなにスポットが当たって話が進んでいきます。しかしこの彼女さん(千夜子)が、どうもイマイチ目立たない気が。他のキャラ達の間に埋もれてしまっている感じ。今後ヒロインになりそうな新キャラも登場してたりして、ますます影が薄くなっていく...。
恋愛には向いていないと自負する主人公が、ほとんどの女性キャラを喰ってしまうと言う、この手の文庫にしては結構な内容だったりするこの作品。なんでこの内容でドロドロした雰囲気が漂わないのか、結構不思議だったりするんですが、多分彼女にバレて無いのが大きいのかなぁとちょっと思った。独占欲の強い登場人物がいない、と言うのもありますが...。
しかし、ラストのホタルは...。あーそういうことだったんですか。ここだけは一気に泥沼化してきてますなぁ。まさかこんな展開になるとは全く思っていなかったので、かなりビックリ。つーか、いいのか? これ...。まぁ面白いんですけどね。続きが非常に気になるところ。
本文も面白かったのですが、あとがきにも爆笑。たった一言で、言いたい事がよーく伝わってくる素晴らしい出来です。本編読んでなくても笑えるので、「あざの耕平」と言う名前に聞き覚えがある人は一読の価値ありです。