シュプルのおはなし 2

童話チックな連作短編集第2弾。
本好きな少年・シュプルが、おじいちゃんの宝箱に入っている色々な物を題材にお話を作る、と言った形式で綴られる短編集です。やっている事は前巻と変わるわけもないのですが、童話チックな展開が非常にツボ。とても面白かったです。
今回一番のお気に入りは海賊船の話。こんな甘々な海賊が本当にいたのかどうかは知りませんが、悪に徹し切れない、どちらかと言うと義賊っぽい雰囲気が素敵です。特にキャプテンが良い。良すぎる。強がってるところとか、ラストの海賊旗のシーンとか、とにかく素晴らしかった。
ここまで来ると、そのまま絵本にできるぐらい、もっとベッタベタに童話な話も読んでみたいです。今回収録されている人形の話とかはそんな雰囲気だったけど、もっと子供らしさが滲み出ているような話。所々で、子供の想像力超えてるような印象を受けてしまうのが、勿体無いと感じてしまうもので...。