ヴぁんぷ!

成田良悟の新刊。先月に引き続いての連続刊行。『デュラララ!!』同様、これも新作です。しかしいつも思うが、この人は1冊書くのにどのくらい時間をかけてるんだろう。
内容は、ある島を舞台に、吸血鬼たちとハンター、それに島の人間が入り乱れて起こる一騒動を描いたものです。今回も複数のキャラクタたちがバラバラに動きつつも、最後には一つの話になると言う、成田良悟の得意の形。一応吸血鬼の話だけど、そう呼んでよいものやら。
魅力的なキャラクタと、コロコロと変わる視点、そして最後のオチ。どれも良かった。個人的には『デュラララ!!』の方が好きだけど、コレはコレで面白かったです。お気に入りは、ラストにあるヴォッドと道化のシーン。一途な道化も悪くないんだけど、やっぱりヴォッドでしょう。ひたすらにポジティブな考え方に惹かれました。このぐらい前向きに生きられれば、人生楽しんだろうなぁ。
そして、多分主役のゲルハルト・フォン・バルシュタイン子爵。こんなキャラを思いついて、尚且つメインで使うってのは、凄いよなぁ。おそらく、巻頭のあらすじ紹介の部分にその姿を現した、最初のキャラクタだろう。表紙はもちろん、殆どのカラーイラストにも登場してます。と言うか、カラーイラストに、こんなに高い頻度で登場したキャラクタって、これまでなかったんじゃないだろうか。
しかしヴァルって可愛いですね。なんで正体ばれるの、あんなに嫌がってたんだろう。子爵に比べれば...ねぇ?