マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust-排気 冲方丁 / ハヤカワ文庫

マルドゥック・スクランブルの最終巻。最後なんでボイルドとの戦いがメインになると思いきや、巻の半分以上は前巻から引き続いてのカジノシーン。
一体どこまで続くんだと思いつつ、しかし単調になることなく緊張感漂うブラックジャックは読み応え満点。ドクターはもちろん、ウフコックでさえその存在感が薄れてしまうほど、バロットとディーラーの駆け引きは絶妙です。前巻のルーレットのシーンも凄かったけど、こっちも負けず劣らず素晴らしかった。
全編通して、面白いと思える作品でした。伊達に日本SF大賞は受賞してないと言う事ですかね。この人の他の作品も、機会を見て読んでみようと思います。