マルドゥック・スクランブル The First Compression-圧縮 冲方丁 / ハヤカワ文庫

今ごろになってようやく読み始めました。沖方丁の本はこれが初めて。日頃読んでいるライトノベルに比べるとかなり読みごたえのある作品なため、通学時間中には読みきれなかったのですが、家に帰ってから2時間ほど読みふけってしまいました。ヤバイ。面白い。このまま寝ずに残りの2冊も読んでしまいそう。
主人公は少女娼婦バロット。バロットはある犯罪に巻き込まれて死にかかるものの、法的に禁止された科学技術を使用されて復活。自分を助けた事件屋、Dr.イースター&ウフコックと共にその犯罪を暴こうと立ち向かう。しかし...。
1巻はこんな感じの話でした。主人公が少女娼婦だったり、襲ってくる敵の趣味が狂ってたりと、結構生々しい表現がポコポコ出てきます。この辺は好き嫌いの分かれるところだとは思いますが、それもひっくるめて面白かったです。
重い過去を持つバロットと、それを認識した上で支え助けようとするウフコック。2人の間の微妙なやり取りは、なんとも言えません。またラストにある銃撃戦は、その光景が目に浮かぶが如くの書き様。そこにバロットの心の有様とウフコックの想いが合わさって、なんかもうスゲェ。
まだ1巻しか読んでいないんでこの後どう転ぶか分かりませんが、そうとう期待してます。3冊全て手元にあるのは幸せなのかも。
1巻のこの終わり方で、2巻の発売まで待たされるってのはあんまり考えたくない...。