魔術士オーフェン・無謀編 13 これで終わりと思うなよ! 秋田禎信 / 富士見ファンタジア文庫

先月で本編が完結して、今月は無謀編の完結。これにてオーフェンシリーズは完全完結かな。雑誌連載自体は3年ぐらい前に終わってるみたいだけど、ドラマガなんて買わなくなって久しいんで、自分にとってはこの本がラスト。
雑誌掲載分はいつも通りのノリで、特にシンミリする事もない終わり方でした。無謀編はそういうノリの方があってると思うんで、まあアリかなと。
んでもって書き下ろしが2本。1本はいつも通りの過去編。どういう意図でこの話を最終巻に収録したのかが読めない。理由なんてないのかも知れないけど、最後だと思うとどうしても考えてしまいます。ある意味これが始まりだったからかな。
さてもう一方の書き下ろしですが、これについて多くを語るわけにはいきません。話自体は無謀編のノリで書かれた短編なんだけどね。シリーズを隅々まで読み通している人には、「あ、書いたんだ」と感じさせるお話です。こういう想像力を逞しくするような、微妙にしか背景を説明しない書き方は本当に上手い。ラッツベインってみんな知ってるよね? こんな話が読めるからラノベはやめられないんですよ。って言いすぎかな。
富士見黄金期の一角を担ったこの作品も、これにて完全終了。物寂しくもあるけれども、他の作品はまだ続いている訳だし。今後はそっちを応援していきましょうか。