デュアン・サーク2 4

上巻が面白かったので、かなり期待していた下巻です。
内容的には、当然ながら前巻の続き。「森の宝」を奪われた「金の森」を救うため、闇魔のいる森へと踏み込んでいくデュアンとその仲間達。しかし共に森へとやってきた、大魔法使い・サヴァランは行方不明になってしまう。それでも森を救うため、デュアン達は先へと進むのだが...。
こんな内容。サブタイトル通り、遂にデュアンの魔法が明らかになります。んで、各所で待ち受ける強力なモンスターをデュアンの知恵で倒しつつ進むと言った感じ。
上巻の展開から、どうやってデュアンの魔法につなげるのかと思ったものですが...まんまじゃん。もうちょっと捻ってくるのかと思っていたので、これはこれで驚き。この能力を自由に使えるようになったら、ほとんど無敵ですね。デュアンの知能に、この魔法。確かにこれだけの能力があれば、歴史に名も残るってもんです。
また、珍しく恋愛的な要素が入っていたのが印象的。フォーチュンの方だとほとんど無いに等しいので、かなり新鮮でした。別にそれがメインで書かれていたわけではないので、面白いかどうか聞かれると微妙な所ですが...それでも、ルルフェットとアニエスが出会う話とかは読んでみたい所です。そうするとルイーザ vs クノックとかもあるのか? 見物だ。
後、かつてデュアンと共に旅をしていた戦士・オルバの過去を語っている部分があるのですが...上巻にもあったけど、何故この巻に入っているんだろう。面白いは面白いんですが本編と全く関係ないし、別に短編としてまとめた方が良かったんじゃなかろうか。
んでイラストですが、今回も素晴らしく良かった。伝記風のイラストとでも言えば良いのでしょうか。作品の雰囲気にピッタリと合ってます。お見事。
もうちょっと盛り上がるかと思っていたので少々残念だったのですが、別につまらなかった訳でもないので、これはこれで良かったです。今後どんな風に勇者としての道を進んでいくのか、楽しみです。