私とあなたの青春革命。

『アイドライジング!』の作者の人の新作。アイドル学科がある学園が舞台。アイドル学科の存在のお陰で、生徒会による風紀に関する取締りがとても厳しかった。とある理由から、「青春革命」を謳いその生徒会に歯向かう女子生徒・麒麟堂先輩に目を付けられた主人公は、先輩と共に生徒会との戦いに駆り出されるようになり...と言うお話。

生徒会の行き過ぎ感がどうにも好きになれませんでした。アイドル学科と普通学科の生徒との交流や異性間の交流を厳しく取り締まる理由はよく分かるのですが...いくらなんでも行き過ぎな感じが終始拭えず。校則やマナーに沿って取り締まる、その姿勢自体は嫌いでもなんでもないのですが...懲罰まで己の権限の中で握ってしまったり、明らかにルールの拡大解釈で強引な取締りをしたりし始めると、そこにあるのは秩序でも何でも無くて、ただの暴走にしか思えない。特にラストの生徒会の振舞い、それはもう懲罰じゃなくてただの私怨だよね。ムチャをするにしても、せめてスジぐらいは通して欲しいと思いました。

ヒロイン・麒麟堂の活力はどこから湧いてくるのか不思議だったのですが、背景の説明があってからは納得。こっちはこっちで、生徒会の事を言えないぐらいの個人的な理由ですね。上手くすれば解り合えそうな気もするんだけど...この思想のぶつかり合いは、どこまで続くんだろう。主人公が加わった事で変化が起こると良いなぁ。主人公は、序盤は流されているだけであんまり好きでは無かったのですが、終盤の活躍はお見事。一度やると決めたらちゃんと前に進む所が良かったです。シリーズ化するなら、今後は大いに活躍してくれそうです。