朝岡ひよりのドキドキカルテ

田舎で父の営む診療所を手伝う高校生が主人公。適当な父に騙されて普段から診療の真似事をやらされている主人公だったが、ある日、学校に美人の転校生・ひよりがやってきた。ふとしたキッカケから、彼女が「緊張するとくしゃみが止まらなくなる」と言う体質を知って...と言う感じに話が始まります。

医療ものと言うよりはお医者さんごっこと言った方がシックリ来るような内容でした。主人公がヒロインの主治医として、彼女の体質をフォローしながらなんとか良い方向に持って行こうとするお話。
体質が原因でいじめられていた過去から、なかなかヒロインはクラスメイトに打ち明けられず、悩んでは緊張して再びくしゃみが...と言う悪循環に陥る中、主人公が主治医として対策を考えていく展開がメイン。無免許の高校生が医療行為を行う事は完全に犯罪ですが、そこは作者も分かった上での事。割りきって読めば楽しかったです。
あとがきで作者が「エロと医療は紙一重」と言い切っている通り、エロと医療の合間を駆け抜けるような展開が沢山。真面目な主人公ですが、そこに煩悩が無いかと言われればそんな訳は無く。寧ろ、普段から如何にモテるかを考えて、時折間違った方向に突っ走ってしまうような性格。加えてヒロインが緊張を和らげる方法として実践してきた事が「ドキドキする事」と言う設定もあり、クシャミの症状を和らげるために、随所にヒロインをドキドキさせるような展開が挟まります。それでも医療に対しては真面目なので、ギリギリの寸止めだらけと言うもどかしい展開が良かったです。ホント真面目だよなこの主人公...。
しかしこれ、一応先に続きそうな雰囲気で終わっていますが、シリーズ化するんだろうか。ある程度解決している気がするんだけど、今度は主人公自身が、ヒロインが緊張する原因になったりするのかな。気になる。