俺の妹がこんなに可愛いわけがない 10

シリーズ10冊目。京介が家族に桐乃との仲を疑われ、大学入試模試でA判定を取れば家に帰れると言う条件で、一人暮らしを始める展開。
素晴らしかったです。一人暮らしを始めた途端に、ヒロイン達が軒並み京介の部屋へと押しかける展開に、ニヤニヤが止まらない。ハーレム状態ですが、それに気付かずいつも通りに振る舞う京介には色々と言いたい事がありますが、これまで繋がりの無かったヒロイン達も、京介の一人暮らしと言うイベントを通じて知り合っていく所に悶えます。だって、これ修羅場の予感しかしないじゃない!! 加奈子の参戦にはここで来るか...!! とビックリし、さらには京介の部屋で鉢合わせる、殆ど面識のない女子2人。黒猫とあやせが遭遇した瞬間、「うーーわーー」と悲鳴めいたものを漏らしてしまいました。黒猫が暴走気味な所に笑い、あやせはあやせで、京介を嫌い嫌いと言っているのが全部裏返しにしか見えない所が最高でした。
そのあやせの株が、物凄い勢いで上昇中です。こんなに可愛かったっけ...? ヤンデレ気味なキャラは基本的に好きになれないのですが...大分丸くなって来ましたね。お陰で可愛らしさが大変な事に。京介の周りに他の女の姿が見えると、途端に攻撃的になり、嫉妬が透けて見える所が素晴らしい。桐乃の計らいで、京介の世話係に任命された後はもう、完全に通い妻な雰囲気。他のヒロインは気が気じゃないだろうなぁと思いつつ、序盤にあった伏線に繋がっていく展開に意表を突かれました。荒ぶるヒロイン達に押されて、伏線をすっかり忘れてたよ!!

正直、ラブコメとしては最終的にはそれほど意外性のない所に落ち着くんだろうなぁと思っているのですが、そこに至る過程でどれだけ悶えさせてくれるかが楽しみです。最後の最後で、あやせがとんでもない事を言い出したので、ますます波乱の予感。麻奈美が裏ボス過ぎて怖いので、さっさと黒猫とよりを戻して欲しいんだけど、そう簡単には行かないだろうし。なんにせよ、続きに期待。