空色パンデミック 4

空想病を題材にしたシリーズ、これにて完結?
前巻までは結衣の空想病に巻き込まれた主人公が本気で振り回されるお話でしたが、この最終巻はガラッと話の質が変わっていてビックリ。これまでの巻での出来事を通して、主人公が空想と現実の境界が曖昧になってしまう症状に悩まされている、と言う展開。確かにそんな伏線があったけど、その伏線を思い切り前面に押し出して来るとは思いもよらず。
いつ空想病としてちゃぶ台がひっくり返されるの? と思いながら読み進めていたのですが、最後まで読んでもひっくり返らなくて、「...マジで?」と言う気分。しかしこの完結こそ、自分が巻き込まれた空想病なんじゃなかろうか? と言う気もするから怖い。こうやってしっかりと物語に侵されている実感があると言う事が、自分が楽しんで読んでいた事の証拠だと思います。しかし青井くん可愛かったなー。

話が話なので本当に完結したか謎ですが、次回作があれば読んでみたい。そう思わせてくれる作品でした。満足。