カレイドメイズ

『耳鳴坂妖異日誌』でデビューした作者の新シリーズ。魔法が存在する世界が舞台で、主人公・カイルは学生。自分の研究のために、知り合いのボンボンな学生・レナートスと遺跡の探索をしていたところ、2000年前の王国の王女が眠っているのを発見する。目を覚ました彼女を学院へと連れて帰ったのだが...と言う感じに話が始まります。
とても面白かったです。あらすじや帯を読むとエロコメ? と思うような事が書いてありますが、中身は真っ当な冒険ファンタジー。目を覚ました古代王国の王女・ネーフェは、王国を復興させるため、同じ王国の血を引いているらしい主人公と子を作りたがりますが、どうすれば子供が出来るのかも知らないような状況。話は、彼女の眠っていた遺跡に一緒に眠っていた超越異物が騒動を起こす形で進みます。
遺跡に古代王国、謎の超越異物...と、とてもロマンをかき立てられる設定が素敵。あとがきを読むと、『インディー・ジョーンズ』シリーズのような冒険活劇を目指した...と書かれていましたが、なるほどそんな感じがとてもします。遺跡から発掘された超越異物が大騒動を引き起こし、それを主人公やその仲間が解決する展開が普通に面白かったです。どのキャラもとてもシッカリ立っているし、話のテンポも良いし。ラブコメ的要素はあんまりありませんでしたが、それでも2人の関係にはニヤニヤさせられる場面もあって良い感じでした。まだまだ序章の1巻でですが、それでも最初から話はキチンと進むのも良かったです。
今後がとても楽しみなシリーズが始まりました。次はいつだろう。