金星特急 2
- Title : 金星特急 2
- Author : 嬉野君 / Illust : 高山しのぶ
- ISBN:9784403541537 / ウィングス文庫
シリーズ2冊目。絶世の美女『金星』の花婿候補となるため、彼女の元へと走る金星特急に乗り込んだ主人公・錆丸と、同じく金星特急の乗車客で錆丸と行動を共にする2人とのお話の続きです。
2巻で少しは謎が明らかにされるのかな? と勝手に思っていたのですが...全然そんな事はなく、1巻以上にミステリアスな展開が待っていました。1巻での上海に続き、金星特急が停車したのはジャングルの真っ只中。車両のドアに挟まっていた手紙を読むと、「王の火」なるものを手に入れないと発車しないらしい...と言う感じに話が進みます。
てっきり金星の前に何人もの花婿候補が集い、その中から選ばれると思っていたのですが、どうやら違う様で。金星の元に辿りつくまでに試練を重ねて、参加者をふるい落としていくっぽい。この展開は予想していませんでした。ジャングルでの捜し物はサバイバル知識がなければ始まらないのですが、砂鉄が大活躍。ホント、何でも出来るキャラだなぁ。しかし自分にも他人にも厳しい性格で非常に取っ付き辛いのに、錆丸は上手くコントロールしているように見えるのが面白い。砂鉄の目的の1つに、錆丸のペットであるトカゲが絡んでいる事が大きいとは思うのですが、何となくそれだけじゃ無さそうな雰囲気が滲み出ている気がしました。性根は良い人なんだろうなぁ...とか言うと怒られるかも知れなけれど。
ドンドン過酷な状況に突入していく金星特急。話の展開も面白いのですが、一番自分が魅力を感じているのは世界観。現実の地球と非常に近い世界なのに、微妙に食い違っている部分があるのがとても面白いです。特に言葉に関する設定。世界中の人間が同じ言葉を理解すると言う設定の中、言葉の通じない金星特急の車掌の名前は「バベル」と、何とも意味深な命名。一体どうなっているんだろう? と言う疑問が、ワクワクする気分をより一層盛り立ててくれている感じがします。
最後に驚きの展開があって次の巻に続いているのが焦れったい。早く続きが読みたい!