シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と白の貴公子

シリーズ3冊目。季節は巡り、再び銀砂糖師を決める品評会の季節。しかし銀砂糖の原料である砂糖林檎が凶作。銀砂糖を手に入れるには、砂糖菓子工房で働くしかない。アンは工房での激務に追われながら、品評会用の砂糖菓子を作るのだが...と言う展開。
面白かった。面白かったんだけど...読み終わって怒りたくなる、そんな読後感の1冊でした。才能に自惚れる事無く、健気に努力を積み重ねてきたアン。誰にも邪魔されず、何事も無く品評会さえ迎えられれば、銀砂糖師の称号を手にする事が出来る。しかしそうは話が進まないのが、もどかしくてもどかしくて。
今回は砂糖菓子工房で働かなければならなくなるのですが...銀砂糖の原料が凶作で手に入らないのはともかく、工房に勤める職人たちはアンに冷たく、同じく品評会に出品するつもりの職人からは、あからさまな妨害を受けて。どれだけの試練をアンに課せば気が済むんだろう...と思わずにはいられませんでした。中にはアンを助けてくれるキャラもいるんですが、そうじゃないキャラの方が多いよなぁ。
そんな中、めげずに作品を作り上げたアン。シャルとの仲もユックリとだけど着実に進み、ようやく努力が報われるのかと思いきや、最後の最後で凄い展開が。とある人物の行動に、本気で怒りたくなりました。身勝手にも程があるだろう。こんな気分のまま次の巻に続くとか...お願いだから続きを早く出してください。アンに幸せを!!