ライトノベルの神さま

第9回スーパーダッシュ小説新人賞・佳作受賞作。主人公は本屋でバイトする大学生。その主人公の元に、突如現れた1人の女の子。その子は「ライトノベルの神さま」を名乗り、自分の神格を上げるため、主人公がライトノベル的な恋をするのを支援する...と言う展開。
ヒロイン候補は神さま・栞と、バイト先に後輩として入ってきて、久しぶりに再会した幼馴染の佳枝。栞は「ライトノベルの神さま」なだけあって、あの手この手でラノベの定番ネタを繰り出しては主人公にラブコメをさせようとする展開が面白い。ラノベの中でラノベの定番ネタについてあれこれ語ってるし。
話としては栞の願いを聞きつつ、佳枝とのラブコメが進んでいくのですが、主人公のバイト先の店長・春香さんがどうにも。作中でほぼ唯一大人の立場の人なんですが、主人公達の不器用な恋愛模様に、思い切り首を突っ込んでくるのが...。軽く背中を押すぐらいの立ち位置ならともかく、こうも積極的に絡んでくるとなー。個人的には、読んでいて面白半分で口を挟んでいるようにしか思えず、ひたすら微妙な印象しか受けませんでした。終盤の展開も、ちょっとアッサリ気味な感じ。収まるところに収まったのは良かったけど、少し物足りなさを感じました。自分が、ある程度拗れたラブコメの方が好きだからかな...。