狼と香辛料 7

シリーズ新刊は短編集。ホロの昔話、冬服を買う話、ホロ視点の話の3つを収録。
最初の話は、とある少年少女とホロが旅をするお話。お家の事情から、箱入り娘を抱えて逃げ出した下働きの少年。苦労しながらも旅をしている所をホロに助けられる訳ですが...そこまでやるかー。少年の未来を考えての事と言うのは分かっているけど、ロレンス以上に手玉に取られている少年が微妙に哀れな感じがします。まーこれだけ仕込まれれば、将来立派な青年になりそうですけど。


2つ目はロレンスとのお話。林檎買い過ぎたのって何巻だっけ? 北に向かう前に、冬服を買い込むお話なんですが、これは本編そのままのノリですね。甘い展開に商売っ気...と言う組み合わせ。しかし、服を買ってもらう事になったホロの一喜一憂ぶりがすげー可愛いです。なにこの破壊力。


ラストはノーラがいた時の話を、ホロ視点で。これもまた凄いなぁ。ホロって、こんな事考えてるんですね。もうちょっと飄々としてたのかと思いきや...予想以上に情熱的で、顔がニヤけて止まりませんでした。ノーラとロレンスが話したり一緒に出かけたりするのを見て嫉妬している内心が、アリアリと読めるのが素晴らしいです。ロレンスを羊に例えている下りで、完全にやられました。最高。

こんな感じで、相変らず楽しく読めた1冊でした。次は本編の続きかな?